ブリーディングルーム責任者の吉田星詞です。たまたま書評で見かけた俵万智さんの短歌を紹介します。

 
「バンザイの姿勢で眠りいる吾子よ　そうだバンザイ　生まれてバンザイ」

 
いい歌だなあと思うとともに、どっかで見た風景？遠い記憶？

 
そうだ、これでした。

 

 

 
来年4月で20歳になる私の部屋猫で愛猫のカリン幼いころの姿です。

 
子を思う親の気持ちは独身で子供なしの私にはわかり難いところが多々あります。でも姉に私の甥っ子にあたる男の子が生まれてから、万智さんのこんな短歌の気持ち大分わかるようになってきたみたいです。とても暖かい気持ちになるとともに少し涙が滲みました。

 
万智さんデビュー作の歌集サラダ記念日。出版が1987年ですね。なんとまあ私が生まれるはるか昔。カリンのバンザイ写真、月日はあっているのですが、年号が違います。父のNはカメラの細かい作業なんてできませんし（笑）。でも私が３歳の頃のことです。ちょうど今の甥っ子と同じころですね。

 
イグアナから犬猫小動物、いろいろ家にはいましたが、すべて私より先住で年上。３歳の私が出会った初めての自分より幼い小さな命。

 
「そうだバンザイ　生まれてバンザイ」

 
きっと当時の私も心の中で叫んでいたんでしょうね。

 
ちょうど私が生まれたころ、カリンの母親であるミントは3歳。オーナーNの愛猫であり部屋猫（うちの猫は寝る時の部屋がそれぞれ決まってます。）になっていたミント。私に対してはすごく威気高でしたね（笑）

 
カリンが生まれた時私は3歳。

 

 
カリンを家で飼うことになった時、本当にうれしかったですね。すぐ自分の猫だと決めつけていました。目が開いて兄弟と遊びだすころには、残すことが決まっていましたから、友人・パートナーというより親のような目線で見つめていましたね。

 

 
母親であるミントは今年の春20歳と六か月で残念ながら亡くなってしまいました。火葬を終えて帰ってきたミントの正絹で包まれた骨壺に、そっとしばらく寄り添っていたカリンの姿が忘れられません。

 
20年前の写真を探っていると、こんな写真も出てきました。

 

 
私の父親であるオーナーNの20年前の写真です。今はすっかり白髪になってしまったNの黒黒とした髪の毛。20年の歳月の長さと重みをつくづく感じます。

 
ミントは19歳の時に大病をしてしまい命は助かったものの、その後一気に年老いていきました。カリンはまだまだ元気で艶やかな毛並みです。年齢を言わなければ誰ももうすぐ20歳になる猫だと思わないでしょう。

 
とはいえ、カリンここにきて寝てる時間が極端に増えてきましたね。起こしても寝ぼけ顔なので、寝姿で失礼。

 
カリンの誕生日は来年4月1日盛大に皆で祝うとともに、より長寿を祈ろうかと思っています。

 
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